小さな島。豊島小学校でのミニコンサート

今年1月末のこと。
香川県の離島にある豊島小学校の音楽の先生から連絡がありました。
『「卒業」の歌を、卒業式でどうしても歌いたいんです。
 譜面はないでしょうか?
 歌詞に出てくる「目をあけて前を見ようよ」、ここの歌詞が素晴らしい。
 今年の卒業生はシャイなんですが、前をしっかり見て卒業して欲しいんです。』
卒業生は2人。
この2人の為に、本気で動く音楽の先生。
そうゆう大人が一人いると、話は驚くほど早いのです。
おかげで、「卒業」の譜面の話は一瞬で終わり、
ニコンサートの話にもなり、
この日、豊島小学校に日帰りで行ってきました。
簡単な音響機材を車に乗せて、
私と、「卒業」の作詞をした久保さん、二人で、山口を朝5時に出発。
岡山からは船に乗り、お昼に小学校に到着。
まずは給食を一緒に頂いたのですが、このひとときがとても印象的でした。
全校生徒20人と、校長先生も含め小学校にいる大人全員が、1年生の教室に集まります。
3つのグループに別れて座るのですが、席はその都度くじ引きでなので、学年はごちゃまぜ。
まるで大家族でのご飯のひととき。
自然と、お兄ちゃん、お姉ちゃんが、弟、妹、の面倒をみてあげる感覚になるのでしょう。
賑やかで和やかで笑い声も絶えず、
この空気感に、たまらなく豊島小学校が好きになってしまったのです。
5時限目は音楽室に全員が集まり、久保さんのお喋りと私のピアノ弾き語りコンサート。
みんな、そぼくで、目がキラキラしていて、いいこばかり。
聞くときはしっかり聞く、一緒に声を出す時は、元気な声をたくさん私達に聞かせてくれる。
おかげさまで、エッサエッサエッサホイサッサ〜を連呼しながら手拍子をする
「おさるのかごや」が、どれだけ盛り上がったことか!
病みつきになりそうです。
コンサート後に、子供たちが「豊島の歌」を聞かせてくれましたが、
しっかりとこの歌のことを理解しているようで、
上手い、下手、を飛び越えた、心に響く歌声でした。
練習中だった「卒業」も歌ってくれましたが、
先生の心配をヨソに、しっかりと落ち着いた歌声でした。

【セットリスト】
あの町この町/七つの子/おさるのかごや/しゃぼん玉
/にんじん/あなたへ/ルッコラが咲いたよ/卒業/また逢いましょう
ひとが、ひとらしく、心豊かに生きてゆくのに、本来「適正な人数」があると思っています。
この小さな島では、そこが、ちょうどよいのだと感じました。
子供だけでなく、大人も、気持ちの良い人達ばかり。
日帰りではなく、長い時間をここで過ごしてみたい。
次は絶対そうしよう!