落合さとこ×笹子重治デュオでの初歌い。「息を合わせる」それだけのこと。


2016年初歌いは、笹子重治さんとのデュオでした。
自分で言うのもなんですが…笹子さんのギターで歌うようになり13回目にして、
ようやく次のステージにあがれたような気がします。

今まで「笹子さんとの時は、こうしなくては」と考えていたことは既に消え、
歌い手であることに集中していました。
また、歌が、最高のギターという翼をもらって、
生き生きと自由にはばたているのを感じました。

誰かと一緒にひとつの歌を奏でる場合、道しるべとして譜面が必要になりますが、
特に私の場合は、譜面では書き表せない微妙な強弱や緩急がやまほどあります。
しかも、それはその都度、現場現場で変わってきます。
直前にリハですりあわせても、本番になると全然違うことになったりもするのです。

それが、今回一番顕著だったのが「夜の物語」でした。
歌いはじめたら、自然と二人で創りだす波ができて、
大波小波ゆられてうねって、とにかく気持ちよかった。
普段はお客様の好みが別れる歌なのですが、
満場一致でみなさんの印象に残ったようです。

「息を合わせる」。
笹子さんがよく口にする言葉。
正直、息が合っている時は、そんなことは全く考えていないものなのですね。
今回よくそれがわかりました。
それを意識しているうちは、「二人の波」はうまれないのです。
無条件に笹子さんを信頼して、すべてを委ねる…それだけで良かったのです。
(とはいえ、笹子さんも「神様」ないので、時折、笑えるミスをしてクダサイマス。)

私の感じた充実感は、皆さんも同じだったようで、
終演後にすぐに席を立ったりガヤガヤしたりすることなく、
余韻をゆったりと味わっているようでした。
私に声をかけて下さった方達も噛み締めるように感想を述べられ、
そして幸せそうな顔で店を後にしていました。
それもとても嬉しかった。


ちなみに、今回のライブ会場は山口県でおなじみwakayamaさん。
酒屋さんでもあるこの店で、絶対にやりたかったお酒のカバー2曲も大好評でした。
こちらのお店での笹子デュオは、約一年ぶりでしたが
「もっともっと沢山の人に聞いて欲しかった、勿体ない!」との、
オーナー・アキモトさんの嬉しいお言葉。
それを次へとつなげてゆきたいです。
この時間に関ったすべてのみなさま、特に笹子さん、ありがとうございました。
お陰さまで、良いスタートを切る事ができました。


【セットリスト】
前半:やつらの足音のバラード*/ストリップルン/魔法のふりかけ/モンブラン
   /ちいさい歌/夜の物語/どぶ猫ブルース/初めての街で(菊正宗)*/かっぱ黄桜* 
後半:月光/生きる/小石を拾って/さくら貝/リンゴサン/卒業
   /筆箱/近くへ遠くへ/大人のおやすみ数え歌 
Ec:揺れるおじさん/また逢いましょう
*=カバー

最後に……。
お客様からのライブの感想をひとつだけ、下に記します
(一部省略させて頂いています)。
少し長いですが、とてもうまくまとめて下さっているので、どうぞお読み下さい。

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さとこさん、胸いっぱいの感動をありがとうございます。
不思議に思った事があります。
さとこさんの歌声と笹子さんのギターの音色を聴いているはずなのに、
途中私の耳にはギターの音が聞こえなかったのです。
その事に後から気づき、不思議だな…と思って、考えてみました。
さとこさんの声だけが聞こえた感じがしたのは、
きっと、さとこさんの歌声と笹子さんのギターの音色が完全に溶け合って
一つになっていたからなんじゃないかな…と、
素人なりに解釈しました。
実際にはきちんとギターの音も聞こえていたのでしょうね。
ですから、もちろん笹子さんのギターの音色も素晴らしいと感じましたし、
つま弾く指先にも魅了されました。
特に、ピタリ! ピタリ!と、さとこさんの歌のテンポに合うのが、
とても心地良かったです。

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