「美しい日本語ジャズ」は、始まったばかり!

いざ、この日のことを書こうと思うと、うまく気持ちがまとまらず、
レポートがかなり遅くなりました。
日本語ジャズは、既に独自の歌詞で歌われている方々がいたり、
場合によっては「ダサい」「気持ち悪い」と思われたりするものですが、
今回の仕掛け人である久保研二センセ&巻き込まれた第一号の落合がやろうとしているのは
「美しい」日本語ジャズ。
単にジャズのメロディに日本語をのせるのではなくて、
日本語の情緒や音感を最大限に活かし、メロディやアレンジも調整してゆくもの。
ジャズが日本語と出会って、そこから生まれる新しい世界。
つまりは、お手本がない。
しかもジャズを歌ったことがないボーカリストと、
ジャズミュージシャンである4人という異例の組み合わせ。
いろいろなさじ加減を調整しつつ、常に真剣勝負でありました。
でも、真剣に取り組むって、とても楽しいことなのです。

どこで噂を聞きつけてか、会場のwakayamaさんは超満員。
しかも十数人のお客様については残念ながらお断りしたとこと。
2時間近いLIVEが終わっての皆さんの反応はと言うと…
これまた「楽しかった!」というのがほとんど。
良かった、ではなく、楽しかった、と。
それが本音なのだと思います。
正直なところ、最初は「美しい日本語ジャズって、どんななの?」という
期待と不安だったかと思うのですが、
LIVEが進むにつれ、皆さん、そんなことはすっかり忘れ(たように見えた)、
歌を味わい演奏を楽しみ、自然と体が揺れ、大きな拍手や手拍子をして下さいました。

私の普段の歌を知っている人たちからは、
「落合さん、頑張ったねぇ〜(ニヤリ)」というコメントが多数。
頑張っているのが見えてしまってはいけないのですが、
でも、オチアイ頑張った!
トランペットの山本ヤマさんは
「落合さんが輝いていたからこそ、私も遠慮なく全力で出来ました。
 歌ものではなかなかそうはいきません。
 ゆえに楽しかったです。」
といった嬉しい言葉。


普段のリズム感とはまた違う、スウィング感、グルーブ感に乗りながらも、
しっかりと日本語で歌詞を伝える、
そして時には、楽器の一部にもなり、スキャットにもトライしてみる……。
これは、まだ始まったばかりなのです。
きっと回数を重ねるごとに、化学反応を起こし熟成して、新ジャンルが確立してゆくのだと思います。
今回のメンバーも、みんなそれぞれ感じることがあって、
このプロジェクトに興味を持ってくれた様子!
これからなんです、これから。
【セットリスト】
前半:Autumn Leaves(p)/Georgia on my Mind (p. tp.)/Satin Doll (p.tp.b.)/Take the "A" train(p.tp.b.dr.)/
(以降vo.入)You'd Be So Nice To Come Home To / My Favorite Things / It's Only A Paper Moon / Misty
後半:Cry Me A River / 五木の子守唄〜Summer Time / Lullaby of Birdland / Lover, Come Back To Me / All Of Me /
Ec:Over The Rainbow / A Lover's Concerto
【メンバー】高橋聡(p)/山本ヤマ(tp)/ 田中誠cbs)/ 原野悠平(dr)/落合さとこ(vo)
【プロデュース】久保研二